ネイリストを目指している場合、ジェルネイル技能検定も取得しておきたいです。
ネイルの資格の中では、ネイリスト技能検定が有名ですが、それと同じようにジェルネイル検定も知名度があります。
特に今はジェルネイルが流行っているということもあり、ジェルネイルを施術するために必要な知識や技術を身につけられるジェルネイル検定は人気があります。
正式名称はJNAジェルネイル技能検定試験といい、初級から上級までの3段階あり、級が上がるごとに難易度も高くなり、知識や技術が問われる試験となっています。
今回はジェルネイル検定の試験内容や基礎的なことや合格率といったジェルネイル検定について詳しく解説をしていこうと思います。
ジェルネイル検定とは
NPO法人日本ネイリスト協会(JNA)が主催する検定試験がJNAジェルネイル技能検定試験です。
正しいネイルの知識と安全な技術の確立を目指しているNPO法人日本ネイリスト協会が安心してお客様が施術を受けられる、健全なジェルネイルの普及を目的に実施している試験です。
ジェルネイル検定は初級と中級と上級の3つの段階に分かれていて、ネイリスト技能検定と呼ばれるJNECネイリスト技能検定試験とは別の資格となります。
ジェルネイル検定はジェルネイルにどっかしているので、ネイリストになるなら、ぜひ取得しておきたい資格です。
それぞれの級ごとに説明をしていきます。
ジェルネイル検定初級とは
初級は一番難易度が低く、入門編の資格です。
基本的なネイルケアの基礎やジェルネイルを施術するために必要とされる知識や技術が問われます。
ジェルネイル検定初級は実技試験と筆記試験に分かれています。
ジェルネイル検定中級とは
ジェルネイル検定中級は、サロン勤務する人にとって必須と言える資格でもあります。
ネイルケアとジェルネイルを施術するプロとしてサロンワークに必要な専門的知識と技術の習得が問われる試験内容です。
飛び級が出来ないので、ジェルネイル技能検定試験の初級合格者が受験資格を持っている人となります。
初級と同様、実技試験と筆記試験に分かれ、どちらも合格した場合ジェルネイル検定中級を取得することができます。
ジェルネイル検定上級とは
ジェルネイル検定上級は、ジェルネイルのスペシャリストとして必要とされている総合的知識と技術の習得が問われる試験です。
ジェルネイル検定では一番難易度が高く、最高位の検定となります。
中級を取得している方が受験資格を持っていて、実務経験のあるプロのネイリストも不合格になることがある、とても難易度の高い資格です。
一発合格が難しい傾向にあり、最上位資格なので合格すればジェルネイルのスペシャリストとして証明をすることができます。
ジェイネイル検定試験概要
ジェルネイル検定初級の試験概要
ジェルネイル検定初級は基礎的な知識や技術の習得を目的としている資格です。
- 事前審査(15分)
- 第1課題(35分)
- インターバル(10分)
- 第2課題(60分)
上記が、実技試験です。
実技試験に加えて、マークシート方式の筆記試験が制限時間30分で行われ、両方に合格すると、ジェルネイル検定初級を取得することができます。
ネイリスト技能検定3級以上の資格を取得している人は、第1課題が免除となります。
ジェルネイル検定中級の試験概要
ジェルネイル検定中級ではネイルケアとジェルネイルを施術するためにプロとしてサロンワークに必要な専門的知識や技術の習得を目的としています。
- 事前審査(10分)
- 第1課題(30分)
- インターバル(15分)
- 事前審査(10分)
- 第2課題(85分)
実技試験は第1課題と第2課題に分かれ、筆記試験はマークシート方式で制限時間30分で行われます。
ジェルネイル検定上級の試験概要
ジェルネイル検定上級者は最も難易度が高く、ジェルネイル検定中級を合格していれば受験できます。
ジェルネイルのスペシャリストとして必要とされる総合的知識や技術の習得が目的とされている資格です。
上級は、実技試験のみとなり、筆記試験がありません。
- 事前審査(10分)
- 実技試験(85分)
ジェルネイル検定初級と中級と同じように年2回、検定が開催されます。
ジェルネイル検定初級の試験内容
ジェルネイル検定初級の筆記試験
筆記試験はマークシート方式が採用されています。制限時間は30分間です。
ネイルに関する基礎知識
- 衛生と消毒
- 爪の構造(皮膚科学)
- 爪の病気とトラブル(爪の生理解剖学)
- ネイルケア、ジェルネイルの手順
ジェルネイルに関する基礎知識
これらから出題されます。
ジェルネイル検定初級の実技試験
実技試験は、事前審査と第1課題と第2課題の3つに分かれます。
事前審査
- テーブルセッティング(消毒管理、ジェルネイル用品ライトの電源確認含む)
- モデルの爪
- トレーニングハンドの状態
第1課題
- ネイルケア(手指消毒、ポリッシュオフ、ファイリング、キューティクルクリーンまで)
第2課題
- ポリッシュカラーリング(左手5本)
- ジェルカラーリング(右手5本)
- ジェルアート(右手中指にジェルカラーリングの垢にバエルジェルアート『ピーコック』を施す)
こちらが実技試験の内容です。
第1課題は制限時間35分の制限時間があります。第2課題は制限時間は60分です。
ジェルネイル検定中級の試験内容
ジェルネイル検定中級の筆記試験
ジェルネイル検定中級も初級と同じで制限時間は30分のマークシート方式の筆記試験があります。
ネイルに関する基礎知識
- 衛生と消毒
- 爪の構造(皮膚科学)
- 爪の病気とトラブル(爪の生理解剖学)
- ネイルケア、ジェルネイルの手順
- その他実践的施術全般
- プロフェッショナルリズムなど
ジェルネイルに関する基礎知識、理論
公式テキストからの出題となり、出題数は60問です。
100点満点中80点以上で合格となります。
ジェルネイル検定中級の実技試験
ジェルネイル検定中級の実技試験も、事前審査、第1課題、第2課題に分かれます。
事前審査
- テーブルセッティング(消毒管理、ジェルネイル用品ライトの電源確認含む)
- モデルの爪
- トレーニングハンドの状態
第1課題
左手5本
ネイルケア、カラーリング(手指消毒、ポリッシュオフ、ファイリング、キューティクルクリーンまで)
第2課題
左手5本
ジェルフレンチカラーリング
右手5本
ジェルグラデーション4本(中指以外)、ジェルイクステンション1本(中指)
こちらが実技試験の課題となっています。
事前審査は10分間の時間制限があります。
第1課題は30分の時間制限の中で行われ、終了後インターバルが15分間あります。
インターバルの中で第1課題の片付けや、第2課題の準備を行います。
そして、第2課題は制限時間が85分の中で行われます。
ジェルネイル検定上級の試験内容
ジェルネイル検定上級の筆記試験
ジェルネイル検定上級者中級合格者が対象となり、筆記試験はありません。
そのため実技試験のみとなります。
ジェルネイル検定上級の実技試験
ジェルネイル検定上級は実技試験のみとなっていて、実技試験は事前審査と実技審査に分かれます。
事前審査
- テーブルセッティング(消毒管理、ジェルネイル用品ライトの電源確認含む)
- モデルの爪
- トレーニングハンドの状態
実技試験
ジェルネイル検定上級者は、実技試験も分かれていません。
制限時間85分の中で指定された5本の指にイクステンションを施します。
実技試験は100点満点中70点以上で合格です。
ジェルネイル検定初級の合格基準・合格率
ジェルネイル検定初級の合格基準
ジェルネイル検定初級では実技試験と筆記試験どちらも100点満点中80点以上を獲得することが合格基準となっています。
事前審査も実技試験の点数に含まれます。
ジェルネイル検定初級の合格率
ジェルネイル検定初級の合格率は約70%前後だと言われています。
わりと高い合格率なので、しっかりと勉強をすればそれほど難易度は高くありません。
ジェルネイル検定中級の合格基準・合格率
ジェルネイル検定中級の合格基準
ジェルネイル検定中級では初級と違い、実技試験と筆記試験で合格基準が異なります。
実技試験では100点満点中70点以上を獲得することができると合格です。
筆記試験では100点満点中80点以上を獲得すると合格です。
ジェルネイル検定中級の合格率
ジェルネイル検定中級では初級よりも合格率が下がり、約60%の合格率だと言われています。
初級よりも出題される課題が多く、筆記試験や実技試験ともに求められるレベルが上がり、難易度が高くなります。
ジェルネイル検定上級の合格基準・合格率
ジェルネイル検定上級の合格基準
ジェルネイル検定上級は、事前審査と実技試験だけです。
そのため、実技試験で100点満点中70点以上を獲得すると合格です。
実技審査は減点方式が採用されているので、ミスを減らしていくことが合格のカギとなります。
ジェルネイル検定上級の合格率
ジェルネイル検定上級では約45%の合格率だと言われています。
かなり難易度が高く、受験した人のうち半分以上が不合格となっています。
また、受験資格が、ジェルネイル検定中級を取得している人となっているので、既に難関な中級を取得している人のみが受験できます。
そのため、受験会場には素人はいません。
プロのネイリストとして活躍している人も多く、それでも合格率は半分以下となってしまうので、かなり難易度の高い試験であることが分かります。
ジェルネイル検定初級の実技試験合格のポイント
ジェルネイル検定初級は基本的な知識や技術が身にいているかを判定する試験です。
そのため、初心者の方も多いです。
初級を合格しないと、その上の資格に進むことができないので、まずは、ジェルネイル検定初級の実技試験合格のポイントを解説していきます。
また、その後の中級や上級の合格するポイントなども解説していくので、合わせて参考にしてみてください。
ジェルネイル検定初級の実技とは
実技試験は、事前審査と、第1課題と第2課題の3つに分かれます。
実技試験が行われる前に15分間の事前審査があります。
事前審査ではテーブルセッティングやモデルの爪の状態などを試験官はチェックしています。
事前審査も実技試験の内容に含まれるので、テーブルセッティングで不備があると限定になってしまうので注意してください。
事前審査が終わると、第1課題に移ります。
第1課題は35分の制限時間があり、その中でネイルケアを行います。
- 手指消毒
- ポリッシュオフ
- ファイリング
- キューティクルクリーン
第1課題が終わると10分間のインターバルがあります。第1課題での片付けや、第2課題の準備をします。
インターバル後、第2課題の事前審査に移ります。
第2課題の事前審査でも、テーブルのセッティングや消毒の管理やトレーニングハンドの状態がチェックされます。
第2課題の事前審査後実技試験の第2課題に移ります。
・ポリッシュカラーリング
左手5本の指にポリッシュカラーリングを施します。
ベースコートを塗り、カラーポリッシュを2度塗りし、トップコートまで仕上げます。
・ジェルカラーリング
右手5本に出るジェルカラーリングを施します。
ベースジェルを塗り、カラージェルを2度塗りし、トップジェルまで仕上げます。
・ジェルアート
右手中指に、カラージェルを使用し、ジェルカラーリングの赤色ベースに映えるピーコックのジェルアートを施します。
試験の内容です。第2課題では60分間で行われます。
実技試験合格のポイント
ポイント①品名ラベルを確認する
全てのアイテムに品名ラベルが貼られていないといけません。
貼られていないことで減点の対象となってしまいます。そのため、必ず貼っているから確認しましょう。
ポイント②エメリーボードの使用方法
第1課題では、ファイリングを行いますが、エメリーボードの使い方が重要となってきます。
長さ5mm以下で、10本ともバランスよく整えられているかをしっかり確認しましょう。
ポイント③サンディング
第2課題では、サンディングを行う必要があります。
サンディング不要のジェルを使う場合にもかならず細部の際まで行うのが重要なポイントです。
ポイント④塗り忘れ、バブル、表面のツヤ
カラージェルは丁寧に塗布されていることが必須となってきて、塗りムラやバブルがないかをしっかりチェックされています。
また、アートは、ベースの赤に映える仕上がりになっているかといったところや、トップを塗った後にしっかりと表面に艶や光沢があるといったところも合格基準に入ってくるので、細部までしっかり取り組むようにしましょう。
第2課題試験はトレーニングハンドの使用に変更されています。
モデルを同伴した場合やトレーニング反応を忘れてしまった場合は、受験することができません。
トレーニングハンドを必ず忘れないようにしましょう。
また、失格となる行動を取ったり、失格対象となる動画を申し込むだけで不合格になってしまうので、事前に失格対象をチェックしておきましょう。
初級では失格の対象が20項目あります。
ジェルネイル検定は減点方式が取られるので、どれだけ減点されないかによって合否が変わってきます。減点対象は21項目あるので、失格対象と合わせて必ず確認をしておきましょう。
ジェルネイル検定中級の合格基準・合格率
ジェルネイル検定中級は初級を合格した人が受験することができます。初級と比較してみるとかなり難易度が上がる試験となっています。しっかりとポイントを押さえていきましょう。
ジェルネイル検定中級の実技とは
事前審査と第1課題と第2課題の3つに分かれます。
事前審査では10分間でテーブルセッティングやモデルの爪やトレーニングハンドの状態確認などが行われます。
第1課題では、左手のネイルケアとカラーリングを行ないます。
第2課題では、左手5本はジェルフレンチカラーリングにします。
右手中指以外の4本は出るグラデーションを作り、中指1本はジェルイクステンションを施します。
実技試験合格のポイント
第1課題
フリーエッジを5mm以下にし、ラウンドカットに整えます。この時に5本とも全ての形や長さのバランスが取れていることが大切です。また、キューティクルニッパーとメタルプッシャーは全ての指に適切に使用をしましょう。
ガーゼクリーンは1本ずつ行っていき、作業中に自分の手指やモデルの手指を傷つけないよう注意してください。
第2課題
9本の長さやバランスが整っていることに特に気をつけましょう。
フリーエッジの長さは9本は長くても5mm以内にします。イクステンションは、10%程度のCカーブにしフリーエッジは2から3mmです。
サンディング不要のジェルを使用している場合でも、必ずサンディングを行うようにしましょう。
右手グラデーションはネイルヘッドの2/3程度の幅で、カラージェルの濃さが適切になっているかも重要です。
左手フレンチのスマイルラインのバランスが整っているかといったことや、表面の凹凸や気泡やつやも合わせて確認をしていきましょう。
グラデーションの色調や幅やフレンチのイエローラインが見えすぎていないかといったポイントはミスしがちになるので気を配り、施術しましょう。
ジェルネイル検定上級の合格基準・合格率
ジェルネイル検定上級は、ジェルネイル検定中級の合格者のみ受験することができます。
かなり難易度の高い試験となっているので、事前に練習をたくさんしてる人がほとんどだと思いますが、改めて、ポイントをまとめていくので参考にしてみてください。
ジェルネイル検定上級の実技とは
ジェルネイル検定上級には実技試験しかありません。
初級や中級とは違い、第1課題や第2課題にも分けられていません。
試験内容はとてもシンプルで、85分の中で指定された5本の指に行くステーションを施すといった課題です。
右手
- 人差指、中指 ジェルクリアスカルプチャ
- 薬指 ジェルチップオーバーレイ+デザイン(テーマ:フラワー)
左手
- 中指 ジェルチップオーバーレイ
- 薬指 ジェルチップオーバーレイ+フレンチルック
上級の場合、100満点中70点で合格となります。
実技試験合格のポイント
ポイント①統一感があるか
施術する5本の指に気泡が入っていたりすることがなく、Cカーブや厚みや長さがしっかりと揃っていて、統一感があるか
ポイント②爪の表面
凹凸などなく、ハイポイントが出せているか
ポイント③アート、フレンチ
アートはテーマに合っているか、ジェルフレンチは色ムラがなく、スマイルラインが鮮明にあるか、豊富な色味で、細密度の高いデザインになっているか
このようなポイントに注意をすると良いでしょう。
基本的にはジェルクリアスカルプチュアとチップオーバーレイをいかに綺麗に仕上げるかがとても大切になってきます。
繰り返し練習を重ねる必要があります。
これは基礎的なこととなりますが、皮膚にジェルが付着している場合、綺麗に拭き取る必要があります。ついたまま放置することで減点されてしまう可能性が高いので、課題に集中しすぎず、状況を冷静に把握することも大切です。
ジェルネイル検定初級の免除制度とは
ネイリスト検定と合わせて受験する人が多いジェルネイル検定には免除制度と呼ばれる制度があります。
ジェルネイル検定初級を受験する場合、既にネイリスト検定3級以上の資格を取得している方は実技試験の第1課題が免除となります。
第1課題はネイルケアですが、ネイリスト検定でもネイルケアの課題があるので免除されます。
免除を申請する場合、ジェルネイル検定の申し込みの時に、ネイリスト検定の合格認定番号を入力する必要があります。
また、前回開催された検定を受験し、筆記試験のみ合格している場合も、今回受験する時に限って、筆記試験が免除されます。
筆記試験の免除申請を行う時にも、ジェルネイル検定を申し込む時に筆記試験だけ合格した時の受験番号を入力するようにしてください。
JNA本部認定校で60時間以上履修することで、ジェルネイル検定初級が免除されます。スクールに興味がある方は、是非参考にしてみてください。
ジェルネイル検定の合格率から試験内容まとめ
今回は、JNA(NPO法人日本ネイリスト協会)が主催しているジェルネイル検定について解説をしていきました。
国家資格ではありませんが、ネイルサロンに就職する場合や、独立開業をしたいと考えている場合に大いに役立つ検定資格となります。
また、ネイル業界では、ジェルネイルが最も主流となっていて、サロンで働きたいと考えている場合には、特に必要な資格となってきます。
ネイリスト技能検定2級以上とジェルネイル検定中級以上を共に習得することで、求人募集の中からでも仕事を選べるようになります。
ジェルネイル検定初級は独学でも合格している方は多いですが、中級以上になると難易度が上がってきてしまうので、独学では難しいかもしれません。
そんな時にはネイルスクールに通うことも検討してみてください。
ジェルネイル検定を受験する際に、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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