ネイリスト技能検定を受験する時には実技試験でアートを施す必要があります。
それぞれ受験する級によってアートは異なります。
たとえば、ネイリスト検定3級の課題はフラワー(お花)です。
「どのように書いたらいいのか」「絵が苦手」と悩む方も多いです。
今回はネイリスト検定3級の実技試験概要や、課題にあるフラワーを上手く書く手順なども解説していきます。
ネイリスト検定3級は独学で受験する方も多い資格です。
デザインや、上手に仕上げていくコツなどを紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ネイリスト検定3級の実技試験アートとは?
まずはネイリスト検定3級の実技試験について解説をしていこうと思います。
基本的にアート課題が出題されることになっていて、ここ数年、ネイリスト検定3級はフラワー(お花)が課題となっているので、今後も出題される可能性が非常に高いです。
まずは試験の概要や難易度等を解説していきます。
ネイリスト検定3級アート実技試験の概要を解説
ネイリスト検定3級は実技試験と筆記試験に分けられますが、実技試験は50点満点中、38点以上で合格することができます。採点方法は、減点方式です。
実技試験は65分間の時間制限の中で行われます。
ネイルケアとカラーリングと、ネイルアートの3つが出題内容となっています。
2023年秋期の検定からポリッシュオフがなくなったので、事前にカラーポリッシュの塗布はしないようにしてください。
赤のポリッシュを塗布し、アクリル絵の具を用いて、フラットアートを描くのが実技試験の内容となります。
ネイリスト検定3級アートの難易度は?
ネイルアートの基本ともいえるフラワーアートが課題となっているので、ネイリスト検定3級の難易度は低めです。
ネイリスト技能検定は飛び級が出来ないので、3級は最初の試験となります。
そのため求められていることはネイルの基本となることばかりです。
ネイリスト検定3級はここ数年間90%前後の合格率が続いています。
しっかりと勉強し、練習をするこれば、そこまで難しくはありません。
ネイリスト検定3級アートに必要な用具
- ベースコート
- 赤ポリッシュ
- トップコート
- アート用の筆
- アクリル絵の具
- アート用の水いれ
- ラメやストーン(必要な場合のみ)
ネイリスト検定3級のアートに必要な用具は上記のものです。
基本的にネイル専門店でなくても購入できるものが多いですが、長く使い続ける場合はネイルの専門店で購入するのがおすすめです。
ネイリスト検定3級アート実技試験で使用禁止の用具
- メタルプッシャー以外のキューティクルプッシャー
- 革製バッファ
- ネイルマシーン
- アート用ステッカー(シール)
- ドットペンやマーブルツール
- グリセリン
- オイル類
- 調理用具やキッチン用具全般など
ネイリスト検定3級の実技試験では、このような用具や用材が禁止されているので、持ち込むこともできません。
上記の道具をセッティングしてしまった場合、失格となるので、事前にチェックをしておきましょう。
ネイリスト検定3級アートの手順
- ベースコート塗布
- 赤ポリッシュを二度塗り
- 赤に映えるフラットアートをアクリル絵の具で描く
- トップコートで仕上げる
このような手順となります。
1本の定められた指のみにフラットアートを施します。アートに使える時間は10分程度です。
お花のイラストはアクリル絵の具と筆のみで書き上げ、必要であればラメやストーンの使用も可能です。
ネイリスト検定3級アート合格率と難易度
ネイリスト検定3級は、ネイルの基礎を習得できているかを判断する試験となっているので難易度は比較的やさしめです。
また、合格率も高く90%前後の合格率があるので、しっかりと練習をし、規則を守っていれば難しい試験ではないということが分かります。
ネイリスト検定3級アートで不合格になる原因とは
- モデルの態度
- 私語
- 参考資料や、図案等を持ち込み
- 禁止されている用具や、用材の持ち込み
- ドットペン、シールの使用
このような行為を行ってしまった場合、減点対象や失格行為となってしまうので、不合格になってしまう可能性が高いです。
私語を話してしまったり、資料や図案などの持ち込みはカンニング行為とみなされてしまいます。
実技試験は減点方式が取られていくので、試験要項を事前によく読み減点されないようにするようにしましょう。
ネイリスト検定3級アート合格対策|フラワーネイルアートのコツ
ネイル検定3級ではフラワーがアートのテーマとなっています。
種類が問われることはないので、お花は何を選んでも大丈夫です。
特に書きやすいとされている4つのお花を紹介していきます。
ネイル検定3級アート対策①5枚花
最もベーシックなデザインであるのが5枚花です。
花びらが5枚あり、ネイルスクールなどで最初に習うフラットアートです。簡単そうに見えてバランスに苦戦してしまう方も多いです。
ライナーやオーバル筆などを使って書いていきましょう。
- 二等辺三角形をイメージし、涙型の花びらを3枚書いていきます。ポイントとして、花びらと花びらをくっつけてしまわないようにしましょう。
- 空いたスペースに残りの2枚の花びらを書き足していきます。この時に両側の花弁の長さを見ながら書き足していきましょう。
- 中心部分に葉っぱを書いていき、完成です。
ネイル検定3級アート対策②ハイビスカス
5枚花の中でも比較的簡単に書けると言われているのがハイビスカスです。
花びらのバランスを崩したように書くことができ、華やかで立体感が出やすいお花です。
- ライナー筆で描きます。
- 風車や台系をイメージし、花びらの輪郭を一枚ずつ書いていきます。5枚の花びら全てが中心部分に集まるように書いていき、花びら同士をくっつけてしまわないよう注意します。1mm程度花びらの隙間を開けていくのがポイントです。
- 輪郭の中を塗りつぶしていき、花の中心部に向かって細かく線を書いていきます。この時に少し、曲線を意識しながら徐々に細く書いていくのがポイントです。
- 葉っぱを書いていき、柱頭(花の中心部)にドットで花粉も書いていきます。
ネイル検定3級アート対策③バラ
難易度が高そうに見えますが、コツを掴むと、難易度は高くないアートです。
華やかに見えて、人気も高いので、マスターすると役立ちます。
- 短めのライナー筆を使うと便利です。
- 中心部分の小さな巻き点から書いていきます。小さな勾玉のような形を2つかきます。
- ②の中心を囲むように外側へ向かい周囲の花びらを書いていきます。花びらが重なりあわないよう注意し、花びらの中心部分をぽってりさせるのが良いです。
- 理想の大きさになるまで③の作業を繰り返していきます。
- 葉っぱとツタの部分を書いていきます。
濃いめの緑色で大きめに描くとリアルなバラに近づけられます。葉っぱは尖らせて配置をランダムにすることで、全体に動きがつきます。
ネイル検定3級アート対策④ひまわり
ほとんど同じ長さで、小さな花びらを描くのが得意という方は、ひまわりに挑戦してみるのも良いと思います。
モデルさんの爪が小さい場合には、大きくなりすぎないように注意が必要です。
花びらの数が多く、均等な大きさで書く必要があるので、難易度は少し上がります。
- ライナー、オーバル筆等を使います。
- ひまわりの中心となる部分に茶色で丸を書いていきます。外側に花びらがくるので、あまり大きくなりすぎないよう注意しましょう。
- ②で書いた、円の周りに同じ大きさの花びらを書いていきます。花びら同士が重なっても大丈夫です。やや重なるようにして描くと上手くいきます。
- 中心部分の茶色の丸に白や薄い茶色でドットを書いていきます。
- 最後に大きめで尖った葉っぱを書き、完成です。
ネイリスト検定3級アート合格への課題対策|練習のコツ
ネイリスト検定3級の実技試験対策についても解説をしていきます。
基本的には練習が合格の鍵となるので、練習のコツについて解説をしようと思います。
ネイルモデルを探し、人の手で練習する
チップやトレーニングハンドを使い練習をすることが多いかと思います。ですが、人間の手指とは感覚が違うんですよね。
ネイリスト検定では、2023年秋期から、JNEC認定のモデルハンドでの受験が可能となりました。
ですが、まだまだハンドモデルを帯同して、受験されるという方も多いかと思います。
人間の手指に施術する感覚を覚え、綺麗に行うようにできるようにするためには、ネイルモデルの手指を使い、練習をすることがおすすめです。特に試験1ヶ月前からはネイルモデルで練習させてもらうことが一番良いです。
ネイル検定3級アートサンプルや画像を沢山見る
ネイル検定3級のアートサンプルや画像をたくさん見るのも効果的です。
- どのような花が描かれているか
- 色使い
- 配置
- バランス
- ラメやストーンの使い方
ネットで検索すると沢山のアートサンプルや、画像が出てきます。
中には失敗例や不合格例を見つけることもできます。
何度もたくさん見ることで、やりたいアートや、真似したいアートも出てくるでしょう。
たくさんのネイルを見て、参考にするのも良いと思います。
実際の試験時間をイメージし、タイマーで時間を測って練習する
実際の試験では、タイムオーバーをしてしまうと失格になります。
そのため、制限時間内に課題をクリアする必要があります。
初めのうちはアートの課題制作をしっかりと行えるように練習し、一連の流れを把握するようにしていきます。
ある程度アート課題の一連の流れを把握することができたら、タイマーやストップウォッチなどを使い時間をはかって練習をするようにしましょう。
なるべく短時間でキレイに仕上げることができるように、普段からタイマーを使うことで時間配分の計算もできるようになります。また試験日当日もタイマーの持ち込みができます。
日頃からタイマーを使い慣れておくことも合格することへの大切な要素となります。
できれば3ヶ月は練習期間を確保する
比較的難易度は易しいネイル検定3級ですが、最低でも3ヶ月前からは練習を始めるのが好ましいです。
ネイルケアやネイルアートに関する基本的な技術が求められる試験なので、特に初めて試験を受ける場合は1日約2時間から3時間程度の学習時間を確保したいところです。
また、ハンドモデルとの日程調整も重要となってくるので、1日あたりどれぐらい学習時間を確保できるか考慮し受験日から逆算して学習を始めることで、効率よく勉強ができます。
独学よりもネイルスクールの利用が確実
ネイリスト検定3級は独学で合格したという方も珍しくはありません。
ですが、確実に合格したいと考えている方は、ネイルスクールに通うこともおすすめです。
ネイルスクールは、プロの講師から直接指導をしてもらえ、試験対策に力を入れているスクールが多いです。試験に合格するための最短ルートで学習を進めることができ、スクールの中では合格保証を設けているスクールも多いです。
実技の試験はわからないところや、苦手な部分を直接指導してもらえるので修正がしやすく、その場で解決しやすいメリットもあります。
サポート体制が整っているスクールが多いので、確実に早く合格したい場合にはネイルスクールの利用が良いです。
ネイリスト検定3級アート合格には美しく仕上げるのがコツ
より美しく仕上げることで、ネイリスト検定3級のアートに合格しやすいです。
ネイルアート課題をクリアするコツについても解説をします。より美しく仕上げられるようにしていきましょう。
下地の赤ポリッシュに負けないカラー選びを意識する
ネイルアートをする場合には、カラー選びは重要なポイントとなってきます。
最近は3色以上のアクリル絵の具を使うのが望ましく、華やかに仕上げるのがコツです。
ネイリスト検定3級では、ベースカラーが赤ポリッシュなので、赤ポリッシュに映える色を選ぶのが良いでしょう。
- 白
- ピンク系
- イエロー系
- ブルー系
このような色であれば、コントラストをはっきりと出すことができ、見栄えが美しくなります。
反対に同じような色味を使ってしまうと、アートが映えることがなく、地味な印象を与えてしまいます。
同系色は避けるようにしましょう。
爪の大きさとフラワーアートのバランスを意識する
アートをする前には、爪の大きさを意識するようにしましょう。
爪に対してのアートの割合に気をつけないとバランスが悪く、アートが映えなくなります。
モデルの爪に対して1/2程度のボリュームを意識することで、バランスが良くなります。
爪に対しフラワーアートが小さすぎると見栄えが悪く、大きすぎると上品さに欠けてしまいます。
アートを施したあと、空いたスペースにはラメやストーンなどを入れるとより華やかなネイルアートとなります。
トップコードは乾いている事を確認して塗布する
しっかりとアートを乾かしてから仕上げのトップコートを塗るようにしてください。
アートが完全に乾く前にトップコートを塗ってしまうと、まだ乾ききっていない絵の具がよれてしまい、アートが崩れてしまう可能性が高いです。
乾かしている間は、はみ出した部分の修正や最終チェックなどを行うと時間を有効活用することができます。
同じトップコートを使っていても、分量や力加減や、塗る速さ等で仕上がりが変わります。そのため、日頃から練習をし、ベストな塗り方を理解する必要があります。
ネイリスト検定3級の実技試験アートまとめ
ネイリスト検定3級は、プロになるならば、必ず取得しなくてはならない資格です。
独学で取得するのも可能ではあるものの、正しい手順で行えているかと判断しにくいデメリットもあります。
特に3級はネイルの基礎でもあり、正しい知識や技術を身につける必要があります。
今後、2級以上の資格を取得する際にも、基本的な基礎は重要となるので、できればネイルスクールに通い、講師から直接教えてもらった方が良いです。
また3級に合格することで、より高度である2級の試験に挑戦することができるようになります。
焦らずに自分の書きやすいアートを把握し、練習していくようにしましょう。
筆記試験はとにかく過去問題を解いていき、実技試験はとにかく練習することが合格のカギとなります。
1年間で4回試験が開催されるので焦らずに勉強して練習をするのも良いと思います。
ネイリスト3級を受験する際には、ぜひ参考にしてみてくださいね。
コメント