ネイリストの仕事とは
ネイリストの仕事・働き方は、さまざまです。
働き方としても、ネイルサロン勤務、ネイルスクール講師、出張ネイリスト、プライベートネイルサロン、ブライダルネイル、ネイルメーカー勤務、またこれらを複数掛け持ちしているネイリストも少なくありません。
ネイリストとしての本業以外に、ネイルチップを作成してブログで販売したり、ネイルの技術を活かしてデコアーティストの仕事をしたりと副業を持つネイリストもいます。(詳しくは「本業のネイリストと副業を組み合わせて収入を安定させる働き方」を参考に)
ネイリストとしてどんな働き方をするにしても、ネイルの技術はもちろんのこと、コミニュケーション力や行動力などトータル的なスキルが必要になります。
このページでは、ネイリストの仕事や働き方だけでなく、ネイリストという職業を続けていく上で大切なポイントや収入を安定させる副業術などをまとめています。
ネイリストとは人の指先をきれいにする専門職
ネイリストとは、お客様の指先を美しくケアする事で、お客様に笑顔と幸福感を与える仕事です。
日本ではネイリストと呼ばれる職業ですが、海外では、「マニキュアリスト」「ネイルテクニシャン」と呼ばれています。
つまり、指先とネイル(爪)に関する専門職になります。
ネイリストの働き方はサロンでの勤務以外にもいろいろな選択肢があり、
どんな働き方をするかにより収入・年収も変わってきます。
TOPネイリストになると、ファッション誌でも特集をされたり活躍の場が広がります。
美的、VERY、STORY、SWEETなどの女性誌でもネイルアートに関する記事は定期的に特集されています。
何を目指すかは人それぞれですが、
まずは、ネイリストの働き方を1つずつ詳しくみていきましょう。
ネイリストの働き方・就職先
ネイルサロンスタッフとして勤務
ネイルスクールでネイリスト検定やジェルネイル検定に合格した卒業生の多くがまずはネイルサロンのスタッフとして働く事になります。
ネイルスクールと直結したサロンも多く、卒業後にすぐに働けるパイプもあったりします。
ネイルサロンの就職状況と雇用形態
ネイルスクールを卒業後、すぐにサロンの正社員として採用される場合もありますが、まずは研修期間が設けられその期間に技術やコミニュケーション力、人柄を含めて判断し正社員に登用するケースが多くなっています。研修期間の雇用形態としてまずはアルバイトや契約社員といった形態が一般的です。
まずはアルバイトや契約社員として一定期間の修行期間を経て、正社員として採用される流れになるので、初任給から比較的安くなりますし、はじめから高給を取れる事は基本ありません。
新人ネイリストの月収
サロンに勤務した新人ネイリストの月収は、いくらぐらいなのか?
サロンの店長クラスの年収はいくらか?
ネイリストの収入・年収に関しては、以下の記事で詳しくまとめています。
コンテスト上位入賞者にはサロン勤務者が多い理由
ネイリストの働か方としてサロンスタッフは最初のステップと思われがちですが、実は、コンテストで上位入賞者の多くが、独立せずにネイルサロンのスタッフとして働き続けているケースが多いのです。
トップネイリスト=開業と思われている方が多いかもしれませんが、現実は違うのです。
独立してサロンを開業するということは、サロンスタッフとして働いていた時とは比べ物にならないくらい仕事が増えます。
サロンのスタッフとして働く場合は、アシスタントなどがいたりある程度スタッフ同士が協力し合える環境で仕事ができますので、ネイルアートに集中して取り組みやすいのです。
サロン勤務は給料が安いと言われたりもしますが、サロン勤務のメリットも多く、ベテランになにつれ仕事の幅も広がっていきます。
系列にネイルスクールを運営しているサロンの場合は、スクール講師としての仕事も任されたりもします。
認定講師になると年収も一般的な会社員と比べても劣りませんので、収入も安定します。認定講師の年収に関してはこちら
一方、独立した場合はサロンの経営者となるわけですから、経営に関する事もすべて自分で行う必要があります。
はじめの頃はアシスタントも雇う事はできないので、1人で準備からネイルのケア、施術までを1人で行わなければいけません。
ネイリストとしてのスキルを磨いたり、幅広い仕事をできるというメリットを優先し、サロン勤務スタッフを選択するネイリストが多いのです。
派遣ネイリストとして働く
派遣会社の中には、美容関係専門の派遣会社もあり、ネイリストの派遣を行う会社もあります。
派遣会社に登録しておくことで、需要に応じて派遣先を紹介してくれるシステムです。
派遣ネイリストの派遣先
派遣ネイリストの派遣先は、ネイルサロン、美容院、エステサロン、結婚式場、イベント会場のイベントブースなど多岐に渡ります。
ネイルの繁忙期でもある年末や夏期の時期、結婚式シーズンとなると、人気のネイルサロンは人手が足りずスポットで派遣ネイリストを呼ぶわけです。
つまり、サロンが派遣ネイリストを使う場合、求める人材としては、即戦力として使えるネイリストです。
ネイリスト検定3級を取得してすぐに派遣ネイリストとしての仕事ができるわけではないのです。
即戦力としての働きを求められる派遣ネイリストは一定以上の経験とスキルが必要となります。
派遣ネイリストの収入は不安定
派遣ネイリストは、ニーズに応じて仕事が入るので毎日仕事が確約されているわけではありません。その為ネイルサロンに就職をする働き方と比べると収入は不安定になります。
派遣ネイリストを1本というよりは、サロンのアルバイトと組み合わせて働く事で収入も安定してきます。
派遣ネイリストのメリット
派遣ネイリストのメリット1:多くのサロンを体験でき、内情も把握できる
派遣先のネイルサロンの内情を知る事ができ、色々なサロンの特徴を把握した上で自分にピッタリのサロンを探す事ができる
派遣ネイリストのメリット2:時間の融通が効くので副業ネイリストとして活用
派遣ネイリストは収入が不安定というデメリットの一方で、時間の融通が利くという大きなメリットがあります。
サロンの定休日に1日だけ副業として派遣ネイリストとして収入を増やしたり、
開業したての収入の安定しない時期に、派遣ネイリストも兼業する事でキャッシュポイントを増やす事ができるのも派遣ネイリストのメリットです。
ネイルスクール講師・インストラクターとして働く
ネイリストの就職先として、ネイルスクールや理美容専門学校のネイルコースの講師(インストラクター)になる選択肢もあります。
ネイルスクール講師に向いている性格
人にものを教えるのは、向き不向きがあると言われます。
コンテストで優勝する様なトップネイリストが必ずしも良い講師になれるとは限りませんし、その逆もしかりです。
手先の器用さ、繊細な技術を要求されるネイリストという職業において、教える側もかなりの忍耐力が必要になります。
面倒見がよく、世話好きな性格な人の方が向いていると言えます。
また、忍耐力のある懐の深さも大切ですね。
ネイルスクール講師の働き方は掛け持ちが多い
ネイルスクールの講師は週5のフルタイム勤務のサロンスタッフよりは時間が取れるので、派遣ネイリストとネイルスクール講師の掛けもちで働くネイリストも多くいます。
ネイルの大会で上位入賞する様なトップネイリストの中にもスクール講師をしている人も多く、ある意味安定した収入を得る事ができる働き方です。
JNA認定講師資格を取得する事で需要も収入も増える
通常講師を務めるにはネイリスト検定の1級・ジェルネイル検定上級は持っています。
そして、スクール講師として働きながら、更なる高みをめざしJNAの認定講師を目指すというケースが多くなっています。
JNA認定講師の資格を取得する事で、講師として雇って貰える窓口は広がりますし、通常の講師よりも認定講師の方が収入も多くなります。
JNA認定講師は非常に難しい資格ではありますが、教えることが好きで、ネイリストを世に輩出する事に自分に合っていると思ったのなら目指す価値のある資格です。
ネイルメーカー専属ネイリストとして勤務
ネイル・ジェルネイルの総合メーカーやネイル用品を通販で販売するネイルメーカーはたくさんあります。
ネイルスクールには、そういったネイルメーカーからも求人あり、卒業後ネイルメーカーに就職をする生徒も多くいます。
ネイルメーカー専属ネイリストの仕事とは?
ネイルイベント出展でのデモンストレーション
西日本最大のネイルイベントとされるアジアネイルフェスティバルや東京ネイルエキスポなど、日本でも大きなネイルイベントが増えています。
ネイルメーカー各社は、そういったイベントでブースを出展し、自社のネイル道具を紹介し営業活動を行っています。
ネイルメーカー専属のネイリストというのは、そういったネイルイベントで自社の商品をデモンストレーションで紹介し、自社の商品をアピールをする営業の仕事を担います。
新商品などの営業活動
メーカー専属ネイリストの仕事はイベント以外にも多岐に渡ります。
ネイルサロンに足を運び、ネイル商品の営業や使い方の技術指導をしたりもしますし、メーカー主催のセミナーを開催しそこで講師として商品のメリットや特徴を伝えるのも専属ネイリストの大事な仕事になります。
ネイルメーカー専属ネイリストで求められるスキル・向いている性格
メーカー専属ネイリストという仕事は、ネイリストという手に職をつけるネイリストとしてのスキルはもちろんですが、営業のスキルも必要になる働き方になります。
サロン勤務のネイリストはお客様との会話やコミニュケーション能力を求められますが、メーカー勤務のネイリストは更に営業トークも必要になります。
サロンに使って貰えるよう自社の商品の良さをアピールしたり、
新商品の開発にみずから関われるのはネイルメーカー専属ネイリストの特権とも言えます。
サロンからの要望をくみ取って新商品を開発や既存の商品の改良時に取り組む際も、ネイリストだからわかる視点や着眼点を持って要望やニーズを取り入れる事ができる
有名ネイルメーカー
ナチュラルフィールドサプライ
ネイルラボ
マーズデザイン
ワールドビューティーワークス
GGコーポレーション
シンワコーポレーション
OPI
ネイルパートナー
タカラベルモント
内海
KOKOIST
ニッシン
エリコネイル
プリアンファ
TAT
ネイリストの働き方|独立開業形態のいろいろ
美容師やエステティシャンに比べ、ネイリストは少ない開業資金で独立開業でき、またその働き方も様々あります。
ネイリストとして独立した場合の代表的な働き方についてみていきます。
自宅サロン(プチホームサロン)を開業
自宅の1部屋を改装し、自宅サロン(ホームサロン)をオープンさせるケースが増えてみます。
店舗を借りてサロンを開業する前に、まずは自宅でプチサロンを開始して経営なども学びながら徐々にステップアップするケースもあれば、子供がまだ小さく目の届く環境で仕事がしたいという場合に自宅を改装してホームサロンを開くケースなど色々あります。
内装にこだわらなければ比較的初期投資は少なく済みますし、子育てをしながら自分のペースで仕事が出来る働き方です。
家庭と仕事の両立を実現できる理想的な働き方でもありますね。
出張ネイリスト
ネイルサロンに足を運ぶお客様は時間があってゆっくりネイルのデザインを相談しながら自分の気に入ったネイルを楽しむお客さまが多いのですが、仕事が終わったあとや子育ての合間などの限られた時間を使ってネイルをしたいお客さまもいらっしゃいます。
そういった方に人気なのが出張ネイルのサービスです。
出張ネイリストというのは、お客様の都合に合わせてお宅を訪問しネイルを施術するという働き方になります。
ネイルの道具は一式カバンに入れても女性でも持ち運びできる身軽さですので、自転車や電車でも移動が可能です。
自宅サロンを経営しながら、予約の空いた時間帯やお店がクローズした後で出張ネイルサービスを組み合わているネイリストも多くいます。
出張ネイリストを依頼するお客様とサロン来店のお客様のニーズの違い
サロンに足を運ぶお客さまと比べて、出張ネイルを依頼するお客様はニーズの傾向が少し違う面もあります。
サロンのお客様には、ネイリストに相談しながらゆっくり時間をかけて自分の求めるネイルを追及する方も多くいらっしゃいます。
一方出張ネイルの場合は、子育ての合間や仕事が終わった後などの隙間時間を利用してネイルを依頼するケースが多くなりますので、あまり時間をかけずに施術を終わらせたいニーズが増えます。
あまりご自宅に長いをしてしまっては逆に迷惑という事もあるでしょう。
出張ネイリストの仕事をする上で、そういったお客様のニーズの違いも意識するとお客様にも喜ばれリピーターも増えていくキッカケにもなるでしょう。
- 出張ネイリストは時間のない主婦やOLに人気
- サロンのお客様とのニーズの違いを理解し、限られた時間で最大限の満足を与えられる様に意識する事が大事
- ホームサロンと出張ネイリストの仕事を組み合わせて開業初期の収入を安定させる事ができる
美容室やエステサロンの一角を間借りする
自宅でホームサロンをするにも部屋の改装などが必要になったり、そもそも自宅にサロンをつくるスペースがない場合もあります。
そう意味で美容室やエステサロンの一角を間借りして、そこでこじんまりとネイルサービスを開始する働き方は、開業ネイリストとして一番始めやすいやり方とも言えます。
間借りをする際にチェックする3つのポイント
間借りをする際にチェックするポイントは3つです
- お湯が出る水道が確保できる
- コンセントが確保できる
- ネイルを美しく魅せる明るい照明がある
美容室やエステサロンの一角を間借りして営業するメリットとしては、美容室やエステに通うお客様に自然と宣伝ができる点です。
最初のサービスでしっかりと信頼関係が築ければ、美容室を利用ついでにネイルのケアをと考えるお客様が増えて行きます。
美容室側としても、待ち時間にネイルができる美容室という宣伝もできますので付加価値という点で他のお店との差別化ができWinWinの関係をつくれます。
ネイルスペース間借り交渉の方法
- 自ら飛び込み営業で交渉する
- 「ネイルブース貸し出し中」と宣伝している美容室やエステサロンを探す
飛び込み営業は苦手という場合は、まずは電話でアポを取って確認してみると良いでしょう。
積極的に探してみると「ネイルブース貸し出し中」と張り紙のある美容室も意外と多いものです。
ネイルブース間借り営業の注意点・リスク
美容室などの一角を間借りしてネイルサービスをする場合、間借りする場所代として売り上げの一部を歩合で支払うケースが多いです。
スペースを貸す美容室側としては、売り上げが立つネイリストと契約できる事でお店に支払われる金額も増えます。
逆に売り上げが悪いネイリストにスペースを貸してもメリットがありませんので、売り上げが悪いと契約打ち切りをされる可能性が高まります。
また、ネイルブース営業の方が順調でも、貸し出す側の都合での閉店などのリスクもある事を頭に入れておきましょう。
- 美容室などの一角を間借りする場合は、まずは電話でアポを取ってみましょう。
- 「ネイルブース貸し出し中」の募集にも注意して探すと良い。
- 売上が悪いと契約打ち切りになったり美容室自体が閉店するリスクも頭に入れておこう。
店舗を借りてネイルサロンをオープンする
独立開業したネイリストの働き方として、自宅を改装しホームサロンをオープンしたり、出張ネイリストという働き方をみてきましたが、最後にご紹介するのが店舗型のネイルサロンです。
ネイリストとして独立開業をする中でも最もハードルも高く多額の投資金が必要になるモデルです。
本業のネイリストと副業を組み合わせて収入を安定させる働き方
ネイルチップ(つけ爪)を作成し、ネットショップで販売する
ネイルチップはネイルシールや専用のネイル専用の接着剤で取り外しができる為、仕事などの理由で普段はネイルをできない方から需要があります。
結婚式やパーティーや交流会、パーティーなどでスポット的にネイルを楽しみたい人にネイルチップはとても人気があります。
仕事の空き時間や休日にネイルチップを作成して、それを自分のブログで販売したり専用のホームページを開設して売っても仕事になります。
また、作成したネイルチップをオークションに出品するという方法もあります。
あまり金額は上がらないかもしれませんが、かわいくて時間がかからず作れるネイルチップであれば数を売って副業としては十分なだけの収入にはなったりもします。
デコアーティストとして副業する
デコアーティストは今、とても流行っています。
iPhoneやスマホのデコも人気ではそれだけで食べてる人もいます。
ネイリストならではの手先の器用さと技術を活用して、デコアーティストの副業をするネイリストは多くいます。
しかし、デコの方が楽しく夢中になりすぎて、本業のネイリストの仕事がおろそかにならない様に注意は必要です。
ネイリストの働き方を組み合わせた副業
ネイリストの働き方として、副業の形態を取っているネイリストは多くいます。
平日はネイリスト以外の仕事をして休日や仕事終の時間を利用してプライベートサロンや出張ネイリストとして副業で仕事をする
ネイリストとしてサロンで勤務しながら、出張ネイリストの仕事も掛け持ちで行う働き方
など、ネイリストの働き方の組み合わせはたくさんあります。
サロン勤務だけでは給料が安いので、副業としてブライダルネイルや出張ネイリストとして働くネイリストは当たり前にいます。
また、プライベートサロンを開業して間もないころはサロンのお客様も少なく収入が安定しませんので、
空いている時間を利用して出張ネイリストとして仕事をする事で、トータルの収入を安定させる働き方が可能になります。
まとめ
ここでは、ネイリストとしての働き方について詳しく見てみました。
一般的な会社員と違って、ネイリストという職業は仕事のスタイル・働き方が多いですし、複数の働き方を組み合わせる事ができるのも特徴です。
自分がネイリストとしてどんな働き方をしたいのか。
どんなネイリストになるのが将来の夢なのか。
それによっても選ぶべき道も変わって来ると思います。
是非、ビジョンをもって自分がなりたいネイリストになれるように頑張ってください!
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